「一汁一菜」という言葉を聞いたことがありますか?
ご飯を中心に、汁物と一品のおかず。
昔の日本では、ごく当たり前に見られた食事のかたちです。
私が「一汁一菜」にあらためて興味を持ったきっかけの一つが、長年「食養」について学び、実践してきた若杉友子さんの考え方でした。
若杉さんは、旬のものや、その土地で採れたものを食べることを大切にされています。
その考え方の一つに「身土不二(しんどふじ)」があります。
身体の「身」と土地の「土」は切り離して考えるものではない――。
自分が暮らしている土地で、その季節に採れるものをいただくという考え方です。
私はこの考え方を知ったとき、とても興味を持ちました。
今では一年中、さまざまな食べ物を手に入れることができます。
遠く離れた国から運ばれてきたものも、季節とは関係なく食べられるようになりました。
それはとても便利なことです。
でもその一方で、
その土地で、その季節に採れるものを食べる。
そんな昔ながらの食べ方にも、もう一度目を向けてみてもいいのではないかと思います。
昔ながらの食事を見直してみる
日本の食生活は、時代とともに大きく変わってきました。
ご飯や味噌汁、野菜、豆類、魚などを中心とした食事だけでなく、肉や乳製品、パンなど、さまざまな食品を食べるようになりました。
食の選択肢が増えたことには、もちろんよい面もあります。
だから私は、「昔の食事だけが正しく、現代の食事は間違っている」と考える必要はないと思っています。
ただ、食べるものが豊富になった今だからこそ、昔から日本で食べられてきたものを見直してみることにも意味があるのではないでしょうか。
一汁一菜というと、「質素な食事」という印象を持つかもしれません。
でも、旬の野菜を使った味噌汁、ご飯、そして一品のおかず。
必ずしも特別な食材をそろえなくても作ることができます。
私自身、食についてはいろいろな考え方を調べ、実際に試してきました。
その中で感じるのは、何か一つの食事法だけを「これが絶対に正しい」と決めるのではなく、自分の身体や生活に合った食べ方を考えることが大切なのではないかということです。
一汁一菜も、その選択肢の一つです。
毎日の食事を少しシンプルにして、旬のものを味わってみる。
そんな昔ながらの食事から、今の自分の食生活を見直してみるのもいいのではないでしょうか。
お勧めの本おすすめの本
▶︎「若杉友子の「一汁一菜」医者いらずの食養生活」 若杉 友子